カフェでの接客やサービスの重要性
カフェ経営において、一番コストが要らず、一番集客効果を見込めるものは、接客・サービスに他なりません。そして、これはお客様にとってその店の良し悪しを判断する上での重要な要素です。
店構え、店の内装、メニューの味・価格設定など、どんなにお金をかけて素敵なカフェを開いても、接客のサービスが悪ければ、お客様は二度とお店には来てくれないでしょう。
特に個人経営のカフェには、大規模なチェーン展開のカフェにはない、「温かみのある接客」が求められます。「温かみのある接客」とは、どういうものかを自分なりに考えて表現することで、それが「あなたのカフェ独自の雰囲気」となります。
「あなたのカフェ独自の雰囲気」は「お店のイメージ」に直結します。今後の集客やリピーター(常連客)を伸ばす上で、接客は特に重要なファクターになるのは言うまでもありません。
基本的な接客の知識
挨拶・笑顔・視線
挨拶は接客の基本です。来店時の挨拶はハキハキさわやかに、品物を提供する時、食器を下げる時は「失礼します」など一声かけるようにしましょう。
当たり前のようでいて、意外にきちんとできていないお店を多く見かけます。形だけの挨拶では意味がありません。きちんとお客様を見て、心をこめて言うようにします。心を込めれば、自然と表情もそれに応じたものになるはずです。心のこもった挨拶というのは、挨拶の重みが全く違うことが、する方も、される方にも伝わるはずです。
そして挨拶の中でも特に大切なのが、お客様がお店を出られる時です。
例え忙しくとも、お客様がお店を出られる時に、心を込めて笑顔で「ありがとうございました」とお声をかけるようにしましょう。
お店を出た時の「後味」が良ければ、きっとまたあなたのお店に来て下さることだと思います。
言葉使いに注意しよう
言葉使いは大切です。間違った敬語を使わないよう注意しましょう。
よく聞くのが、「~でよろしかったでしょうか?」のような俗に言う「ファミレス言葉」。聞く側としてはそれほど不自然ではありませんが、この場合は「~でよろしいですか?」が正解です。
数多くのお客様が来店される中で、言葉に敏感なお客様も必ず存在します。少しの言葉の違いであっても、正しく使用していく必要があります。
「温かみのある親しみやすいカフェ」を目指すとしても、相手がお客様である以上、どんなに親しくなった常連客の方に対しても、失礼のないようにしましょう。
ウェイティング
ウェイター、ウェイトレスとは、言葉のとおり、「待つ」人です。
お客様に対してすぐ反応できるよう「待つ」係である以上、何をしている時にでも、常にお客様に神経を向けるようにしましょう。
また、定位置で待つだけではなく、時間があればホールを巡回してその都度テーブルに目を配るようにします。そのため、常に意識を集中し周囲にアンテナを張っておくことが大切です。
店員が近くに来ないと、追加注文や要望をオーダーされないお客様もけっこういらっしゃいます。こうした些細な気配りが売り上げを伸ばす効果へとつながっているものなのです。
接客以外での「おもてなし」
「おもてなし」の心は、お客様と接している時だけではなく、お店の中の至る所に現れるものです。店内のいろいろな所に気を配るようにしましょう。
開店前の清掃は、店内のチェックも兼ねて念入りにしましょう。
- 掃除や備品が行き届いたカフェに入ると、まず最初に清潔感や整頓された空間が与える印象がとてもポジティブに感じます。店内がきれいに保たれていると、落ち着いて飲食を楽しむことができますし、心地よく過ごすことができます。
- またそうした環境が、スムーズな注文や、接客などの店内サービスの質にも反映されているのではないかとお客様に感じていただくことができますし、清潔感があることで食材や飲み物の安全性や安心感も感じられることでしょう。
- 店内の気配りが行き届いている状況は、お金を支払っていただくお客様からみれば当たり前の状況です。居心地の良い場所であるということは、お店の印象を大きく左右する要素の一つだと感じます。
テーブル周り
働いているスタッフからすると、遠目に見ているのであまり気にならず、怠りがちな細部の掃除。お客様はテーブルに座っている間、何気なくいろいろな物を目にされます。
あなたが窓際の席に座った時、窓のサンにホコリや汚れが溜まったお店をどう思いますか?
イス、テーブルの点検
ガタガタするテーブルに案内されると落ち着かないですよね?お客様が一番使われる店内の設備品はイス、テーブルです。
汚れのチェックはもちろんのこと、ガタついたり、イスのクッション部分が破れたりしていないかもチェックしましょう。
トイレは清潔に
女性のお客様は特に、トイレの清潔さを気にされます。トイレのお手入れが行き届いていないお店は敬遠されます。
開店前の清掃は当然ですが、営業時間内にも何度かチェックを入れるようにしましょう。